幾何の作図はお絵かきではなく○○○である

 


3学期は多くの中学校で図形分野が試験の範囲に入っています.


図形って単に体積を求めたり,面積を出したりとは違って

奇妙な問題が二つあります.


一つは証明問題


もう一つは…


そう作図問題です.


いったい作図って何なのでしょうか?


まず初めに言えることは,作図はお絵かきではありません.

どういうことでしょうか?


お絵かきが,美術の一種だと考えると


美しいこと,

きれいなこと,

あるいは,かわいいこと…


例えば,こういう条件を満たしているのが良い絵と言えるかも知れません.


少なくとも中学校の美術の時間だとそういう絵は評価されるでしょう.


でも,幾何の作図が美しかったり,きれいであったり,かわいかったりしても

それで直接テストの点数が上がることはありません.

先生の印象点は上がるかも知れませんけどね.


では,幾何の作図に求められるのはなんでしょうか.


精確さ!?


ブブー 残念ながら違います.


よく幾何の作図で誤った説明を見かけるときがあります.

たとえば,プラスティック製の定規や分度器の目盛りは精確ではない

だから幾何の作図には使えないのだと


でも,中学生が使うコンパスやえんぴつはそんなに精確でしょうか?

一般的に定規の目盛りの方がえんぴつの線よりも細くて精確です.


一体では幾何の作図とは何なのでしょうか?


それは…


ゲームです.


でも,もちろん,携帯ゲームやテレビゲームとは違います.


どちらかといえば,囲碁や将棋や,もしかするとサッカーや野球にも

近いかも知れません.


どういうことでしょうか?


それは,あるルールに従って目標を達成するということです.


サッカーなら手を使わないで,相手のゴールにボールを運ぶ

野球なら相手が投げたボールをバットで打って

相手がボールを返す前にホームまでランナーを進める(難しい…!)


囲碁や将棋なら,ルールに従って

できるだけたくさんの陣地をとる相手の王将をとる


このようにルールに従って目標を達成するゲームが幾何の作図です.


では,(中学校)幾何におけるルールとは何か?

とてもシンプルです.


1)定規は直線(線分)を引く(ことにのみ使える)

2)コンパスは円(円弧)を描く


簡単に言えば,この二つだけです.


もう少し難しいことを補足すると

(中学幾何の範囲ですがここは難しければ無視してください),

a)点はあらかじめ与えられているか,直線や円の交点である

b)直線(線分)とは,2点を結ぶ(通る)

c)円(円弧)とは,ある点から等距離にある点の集合(!)である

この三つの決まりによって直線や円,点といったものの概念が規定されているのです.



そしてそのルールに従って垂直二等分線を描いたり,角の二等分をするなどの

目標を達成するわけです.


したがって,少々汚い作図であってもこの目標が達成されていれば成功であるし,

逆にどんなに美しい作図であっても,この目標が達成されていなければ失敗なのですね



それでは,定期試験がまだ終わっていない人は頑張ってください.


この記事を読んで点数が上がるかどうかは保証できません.

(だって,ゴールをあげるのはあなたですから)


でも,少しはもやもやが晴れたのではないでしょうか.